フレイル~その2

「フレイル」を予防するには?

 

生活習慣病の進行を抑えながら、運動機能・認知機能の低下を防ぎ、社会的に関わりを保ち続けることが大切です。

 

①持病のコントロールを

 糖尿病・心臓病・腎臓病・呼吸器疾患・整形外科的疾患などの慢性疾患がある場合には、まず持病のコントロールをして、悪化させないことが大切です。

 

②感染症の予防を

 高齢者の方は、免疫力が低下していることが多く、インフルエンザや肺炎にかかりやすくなります。

 インフルエンザや肺炎が重症化して入院すると、免疫力の高い時なら問題にならない体内の常在菌による感染症にかかるなどして、そのまま寝たきりになることもあります。

 ・適度な運動やバランスの良い食事などにより免疫力を高める体づくりをしておく

 ・基本的な手洗い、うがいなどの清潔保持を行う。

 ・インフルエンザワクチンなどを接種する。

 ・誤嚥による肺炎を防ぐため、しっかり口腔ケアをする。

 

③日常生活に運動を

 生活習慣病を予防したり、運動機能を維持するためには、日常生活で運動習慣を取り入れる事が大切です。特に、筋力や筋肉量は、高齢者がサルコペニアの状態になっても、適切な運動や栄養摂取により比較的短い期間で取り戻しやすくなります。

 

④バランスの良い食事を

 低栄養は、フレイルを起こす最大の要因です。

 高齢になるにつれて、食が細くなって、満腹感があっても、さっぱりしたものばかりを食べる傾向が強いので、体を維持するための栄養素が不足してしまいます。

 特に、一人暮らしの高齢者は、食事の品数も減り、食べる食材も偏り、食欲が低下しがちで、低栄養状態に陥りやすくなります。

 また、運動して運動機能を維持するにも、体を作る栄養素(タンパク質、ビタミン、カルシウム、ミネラル)が必要です。

 様々な栄養素をバランスよくしっかりと摂取して低栄養状態に陥らないようにしましょう。