ここ数年で、若年層にも広がる現代病「スマホ老眼」
その症状とは、どんなものを指すのでしょうか?
①以前よりも目が疲れやすい
②モノを見た時にピントが合わせづらい
③文字が読みづらい
④肩こりや頭痛が酷くなる
これらの症状が現れると「スマホ老眼」の可能性が高いと思われます。
「スマホ老眼」は、老眼と違い、20代~30代の若年層に多く見られ、最近では、10代のスマホ利用の方にもその傾向があるようです。
では、「スマホ老眼」になる原因とは?
「スマホ老眼」は、目の中にある「毛様体筋」の酷使が主な原因です。
具体的に言うと、スマホ画面の長時間注視や暗い場所でのスマホ利用、そしてスマホ画面を素早く上下にスクロールし、それを目で追っていく行為が酷使に繋がっているわけです。
スマホ以外にも「スマホ老眼」の原因が?
それは、テレビやパソコン、タブレットなどがあり、これらは、目に影響を及ぼすブルーライトを発する点でスマホと共通しています。
では、「読書」だと大丈夫なのか?と言えば、そういうわけではありません。やはり、長時間見続けると発症する恐れがあるので、「間に休憩を挟む」「時間を決めて読む」などの注意喚起をしましょう。
「スマホ老眼」を予防するには?
①十分な睡眠
通常の老眼と違い、睡眠を十分にとっておけば、元の見え方に戻るという報告があります。
その基準ですが、一般的には6時間を目安にとのことです。
②近距離での長時間使用を避ける
目に負担をかけないように、1回遠くのモノを見つめたり、30~40cm以上画面から顔を離す事だそうです。
他に、スマホ画面にブルーライトカットシートを貼ったり、設定で画面の明るさを落とすことも予防効果として最適です。
③老眼鏡をかける
「スマホ老眼」は、ピント調節の役割を果たす毛様体筋への過度な負担をかけて起こるモノなので、調整機能を補助してあげることでピントを合わせやすくします。
ただ、目は起床後の時間が経つにつれて、疲労が溜まり、その機能も下がっていくそうです。
つまり、昼以降の見え方に合わせて老眼鏡を作ると過矯正になってしまい、別のトラブルの元にもなるとのことです。
④目の周囲を温める
まぶたなど目の周囲を温めると、焦点を合わせる毛様体筋がほぐれ、予防に繋がります。
やり方は簡単で、市販されているホット・アイマスクやレンジで温めた蒸しタオルを5~10分ほど目を覆うように乗せるだけで大丈夫です。
⑤目に良い成分を摂る
(1)アテイン
(2)アントシアニン
(1)アテイン
ほうれん草やパセリに多く含まれており、ブルーライトを吸収して網膜細胞を守る働きや、白内障、加齢黄斑変性(AMD)などの眼病リスクを減少させる働きをします。
(2)アントシアニン
ブルーベリーやカシスに多く含まれており、モノをはっきり見えやすくしたり、凝り固まった筋肉を和らげる働きをします。
「スマホ老眼」は、近距離で長時間使用し、毛様体筋に過度な負荷がかかることで引き起こされる症状です。
完全にスマホを見ない生活を送るのは現代において難しいことですが、正しい知識を身に付けておけば、予防は十分に可能です。
心配な方は、5つの予防策を実施してみてはいかがでしょうか?
毛様体筋
水晶体を調節してピントを合わせる筋肉のこと
加齢黄斑変性(AMD)
モノを見る時に重要な働きをする黄斑(網膜の中心部)という組織が加齢とともにダメージを受けて変化し、視力低下を引き起こす病気のこと